ブランドデザインスタジオとは

正解のない問いに、共に挑む

ブランドデザインスタジオ”は、「21 KOMCEE (理想の教育棟)」を舞台に、「共創」の手法により商品やブランドなどの新しい価値を発想・構想する特別プログラムです。参加者の皆さんが今後、広く社会一般で活用し得る「共創」の手法を、東京大学×博報堂ブランドデザインのコラボレーションにより学んでもらいます。全回、ワークショップ形式で行われ、現役の広告会社社員、ブランド・コンサルタントがプログラム・デザインおよびファシリテーションを担当します。
また、より共創効果を高めることを目的として、2015年度より東京藝術大学の協力を受け、プログラム運営を行っています。 本プログラムでは参加者の多様性を重視する目的により、参加学生と一定数の東京藝術大学学生、及び社会人参加者が一緒になってプロジェクトチームを結成し、チームでのアイデア創出を行ってもらうことを予定しています。

授業概要

ブランドデザインスタジオの授業は、主題科目「全学自由研究ゼミナール」および「高度教養特殊演習」の中で開講されています。東京大学教養学部の学生は、履修登録をして受講することで、単位の修得(2単位)が可能です。標準的な授業時間枠とは異なるため集中講義として開講されますが、ほぼ毎週、約三か月間にわたって、一つのテーマに取り組みます。

「共創」とは

「共創」とは、講義などの一方的な知識伝達スタイルではなく、参加者自ら「参加」「体験」し、グループの相互作用の中で何かを学びあい、創出し、合意形成していくスタイルのことを指します。
具体的には、情報収集・活用の方法(KJ法等)、フィールドワークの手法、発想の手法(ブレイン・ストーミング等)といった様々な思考方法を体験学習出来るとともに、チームワークスキル、コミュニケーションスキル、プレゼンテーションスキルといった社会一般で必要とされる基礎スキルの習得も行えます。

授業の方法

講義などの一方的な知識伝達スタイルではなく、参加者自ら「参加」「体験」し、グループの相互作用の中で何かを学びあい、創出し、合意形成していく「共創」の手法で行います。 具体的には、情報収集・活用の方法(KJ法等)、フィールドワークの手法(空間観察等)、発想の手法(ブレイン・ストーミング等)といった様々な思考方法を体験学習出来るとともに、チームワークスキル、コミュニケーションスキル、プレゼンテーションスキルといった社会一般で必要とされる基礎スキルの習得も行えます。 成績評価方法その他の詳細はガイダンスで説明します。

グッドデザイン賞を受賞

ブランドデザインスタジオの取り組みは、2013年度のグッドデザイン賞をいただいています。審査委員からは『日本の大学における教養教育の改革は大きなテーマである。ここに1つの大きな提案を行い、具体的に課題発見・価値創造型の教育プログラムをデザインしている点が評価できる。とくに大学教員だけのプログラムだけで構成されるのではなく、企業や大手広告代理店が連携することで、いわゆる「実学」の要素が充分に組み込まれている。クリティカル・シンキング、リーズニングルキル、そしてクリエイティブ・センスなど、日本の大学生に不可欠な方法論を効果的に学習させるモデルとなっている。』という評価をいただきました。

http://www.g-mark.org/award/describe/40581

修了生が「乃木坂46」とワークショップを実施

東大生とアイドルグループ「乃木坂46」によるワークショップが2013年12月に行われました。テーマは「日本の長所短所」と「2020年東京五輪の演出」の関するものの2つで、東大生の代表としてブランドデザインスタジオの修了生が乃木坂46のメンバーと語り合い、ディベートやアイデア発想などを行いました。
当日の模様は、朝日新聞日曜版「まなあさ」の「よのなか科」記事として、1月5日、2月2日に紙面に掲載。また、朝日新聞デジタルでもその模様をご覧いただけます。

http://www.asahi.com/articles/ASFDT5TLFFDTULZL00B.html

http://www.asahi.com/articles/ASG1W6FXZG1WULZL006.html

ブランドデザインスタジオが商標登録されました

brand design studioは、2016年3月に商標登録されました。国立大学法人東京大学と株式会社博報堂の共同出願によるものです。

「大学生のためのブランドデザイン・コンテスト」BranCo!2023のご案内

東京大学教養学部教養教育高度化機構と博報堂ブランド・イノベーションデザインが共催する、「大学生のためのブランドデザイン・コンテスト」BranCo!2023が開催されます!

3~6名のメンバーが協力して、課題となるテーマについて様々な視点から調べ、その本質を考え抜き、魅力的な商品やサービスブランドのアイデアをつくりだして競い合う、チーム対抗形式のコンテストです。

イベントの詳細情報はこちらから!
https://branco.h-branddesign.com/
Twitter:https://twitter.com/branco_info
Facebook:https://www.facebook.com/BranCo-295114817363757/

ブランドデザインレクチャーおよびBranCo!2023への参加登録などは7月中を予定しています。
ホームページやTwitterから最新情報をご確認ください!

プログラム詳細2024年度Sセメスター

テーマ
  • 『「リベラルアーツ」起点で、「スタートアップ」をつくる』

今期は、『「リベラルアーツ」起点で、「スタートアップ」をつくる』と題し、リベラルアーツを活用しながら、自ら問い、事業を起こす(起業する、スタートアップを立ち上げる)ことを体感しながら学ぶことを授業テーマとして設定いたします。

授業の前半では、「リベラルアーツを学ぶ」精神で、幅広い知識や多様な考え方に触れ、参加者同士で考えや想いをぶつけ合うなかで、自身の価値観を揺さぶり、これまでの自分の思考や経験の限界にとらわれない自由な発想を育てて、そこから、自分らしい独自の問いや義憤、偏愛、好奇心に出会っていただきたいと考えています。

授業の後半では、生み出した問いや義憤・偏愛・好奇心をもとに、スタートアップを立ち上げるための事業アイデアの創造に挑戦いただきます。問いを形にし、社会とのつながりを見つけ出し、ビジネスの成長と社会課題の解決を同時に実現するような事業を生み出すことが目標です。博報堂の新規事業開発の専門家によるファシリテーションを通じて、アイデアを現実のビジネスに変える方法を学んでいただきます。

本授業は、リベラルアーツ ― 人間を種々の拘束や強制から解き放って自由にするための知識や技能を指す言葉 ― の精神を事業創造に活用しようというチャレンジです。

 新たな取り組みとなるため、予測不可能な展開も多々生じることと思います。不確実なプロセス、想定外のプロセスを楽しんでいただける皆さまをお待ちしております。「リベラルアーツ」に学んで視野や思考を自由に広げながら、皆さまご自身の興味・関心を発掘し、世の中に発信したい事業アイデアに落とし込む。そのプロセスや難しさ、面白さをぜひ体験してください。

 

 

 

授業 木曜日の17:30-20:30 ※ガイダンス以外は対面開催(ワークショップ)です
テーマ 『「リベラルアーツ」起点で、「スタートアップ」をつくる』

日程 授業内容
2024年4月11日(木) オンライン

ガイダンス &体験ワークショップ

  • ※体験ワークショップを含め、17:30-20:30で開催します
2024年4月18日(木) 対面

自分自身が持つ、問いや偏愛・義憤・好奇心を見つめてみよう

  • 自己紹介・チームビルディング/事業創造におけるテーマ探求の重要性
2024年4月25日(木) 対面

生活者発想で、「自分の思考」を揺さぶる・広げる

  • 自分が考える「理想の未来像」を生活者発想でとらえ直す/他者との対話によるブラッシュアップ
2024年5月2日(木) 対面

リベラルアーツ・リーディング:「教養」読書で、「自分の思考」を揺さぶる・広げる

  • 「最もワクワクする本」の選定・共有・ワクワクの言語化/自分の偏りや限界の把握
2024年5月9日(木)​対面

未来像と初期コンセプトの開発

  • 自分が望む未来の社会像とは?/それを実現するために解決すべき課題とその突破方法とは?
2024年5月16日(木) 対面

中間発表

  • 問い・未来像・初期コンセプトの共有と相互アドバイスのためのダイアログ
2024年5月23日(木) 対面

新規事業って、なんだろう

  • なぜ新規事業が注目されているのか/新規事業開発における考え方、フレームワーク
2024年6月6日(木)対面

新規事業アイデアを考えよう

  • フレームワークを活用し、新規事業のアイデアを構想
2024年6月13日(木) 対面

顧客開発って、なんだろう

  • プロトタイプで事業プランの受容性を検証/顧客インタビュー等
2024年6月20日(木)​ 対面

事業計画をつくってみよう

  • 雛形を基に事業計画化/想いやキャッシュポイントを如何に数字に落とし込むか
2024年6月27日(木)対面

プレゼンテーション・リハーサル

  • 最終プレゼンテーションのつもりで、ここまでの構想~事業計画を発表する
2024年7月4日(木)対面

プレゼンテーション・ブラッシュアップ

  • リハーサルのフィードバックを基に事業計画等をブラッシュアップ
2024年7月11日(木)対面

最終プレゼンテーション

  • プレゼンテーション、講評、表彰

木曜は17:30-20:30

※授業は、木曜日の17:30-20:30開催です

※ワークショップ形式のため、終了時間が延長する場合があることをご了承ください

※授業間に個人・チームで取り組む課題があります

※プログラムの日時・内容は変更する可能性があります

※詳細な日程については、ウェブサイトまたは説明会でご確認ください。

参加申し込み(学生 / 社会人)

東京大学在籍の方

本スタジオに参加ご希望の方は下記の説明会に必ずご出席ください。

2024年4月11日(木)17:30-20:30 オンライン説明会 ※社会人の方の参加は不要です

  • 教養学部前期課程と後期課程の在籍者ならば、どなたでも参加いただけます。
  • 他学部生・大学院生は履修登録が可能か学生便覧やUTAS等を確認のうえご参加ください。
  • 説明会への出席は、事前申込み不要です。オンライン説明会のURLはUTASに記載してある授業URLと同じものです。
  • 過去のブランドデザインスタジオの受講者は、トライアルワークショップは同内容となりますので、【19:15】からご参加ください。

社会人の方

東京大学×博報堂 ブランドデザインスタジオは、学生の教養教育の段階から社会に触れ、社会人と共に学び合う「Early Exposure」という体験が、その後の学生の成長や研究活動に資するという考え方のもと、若干名の参加枠を設置しております。
当プログラムに参加していただくことは、社会人の方にとっても、「共創」という考え方やスキルを実践的に学んでいただく機会となります。「共創」とは、講義などの一方的な知識伝達スタイルではなく、メンバー自ら「参加」「体験」し、グループの相互作用の中で何かを学びあい、創出し、合意形成していくスタイルで、近年、ビジネスや社会の現場で、その重要性がとみに高まっていると語られています。
講座を通じて「共創」の概念を習得していただくことはもちろん、ワークショップの進行方法やチームでの合意形成スキルなども体験学習していただける場ともなっております。

参加資格

  • — 全ての授業日程への参加が可能な方。
  • — 原則として、企業/行政/教育機関/NPO等に所属している20歳以上の方。
  • 社会人参加者の方からは、ワークショップ運営に関わる実費を頂戴いたします。金額・お支払いなど詳細につきましては、メールをいただいた方に対して事務局よりお送りする説明資料に記載させて頂きます。(学生からは費用をいただいておりません)

注意点

学生のインターンシップのような就業体験の場でなく、あくまで教育の一環として 行なっておりますので、参加者の皆様は、学生のみなさんとイコールな立場でチームに参加し、議論をしていただくことになります。
2011年度試行プログラムへ参加いただいた社会人の方々のレポートは、こちらをご覧下さい。

申し込み方法

下記のリンク先の説明資料をお読みのうえ、ご参加を希望いただける場合は、フォームに必要事項を記入しご投稿ください。恐縮ながら、フォームへの記載内容や属性の多様性を考慮させていただき、選考をさせていただきますことをご了承くださいませ。

説明資料:https://univtokyo-my.sharepoint.com/personal/9339595955_utac_u-tokyo_ac_jp/_layouts/15/onedrive.aspx?id=%2Fpersonal%2F9339595955%5Futac%5Fu%2Dtokyo%5Fac%5Fjp%2FDocuments%2FBDS2024SS&ga=1

申込フォーム:https://share.hsforms.com/1a2jV6vJPR0WOU1-QVzPoXwclg77

過去のプログラム

過去に実施したプログラム

2011年冬 「井の頭線の未来を考える」「おやつの未来を考える」「学びの未来を考える」(試行プログラムとして実施)

2011年度 冬gakki

~「井の頭線の未来を考える」「おやつの未来を考える」「学びの未来を考える」(試行プログラムとして実施)

2012年春 『3.11ガレキを考える」プロジェクト

2012年度 春gakki

~『3.11ガレキを考える」プロジェクト

2012年夏 『○○さんのための、10年後のスマートな暮らし』をブランドデザインする

2012年度 夏gakki

ブランドデザインスタジオ5~『○○さんのための、10年後のスマートな暮らし』をブランドデザインする

今期のブランドデザインスタジオでは、「『○○さんのための、10年後のスマートな暮らし』をブランドデザインする」をテーマに設定します。10年後、私たち生活者を取り巻く環境がどのように変化しているか、その中でスマートな暮らしとは何かを様々な側面から捉えなおし、アイデアを創出してもらいます。とくに、敢えて『○○さん(実際には監修をしていただく理系・文系の各教員)のための』と特定することでターゲットを絞り込んで考えてもらいます。
アイデアの内容は製品デザイン、サービスから一日の過ごし方まで様々なものが想定されますが、成果は授業終了後にプレゼンテーションとして一般に公開します。

2012年冬 『新しい2月14日』をブランドデザインする

2012年度 冬gakki

ブランドデザインスタジオ6~『新しい2月14日』をブランドデザインする

今期のブランドデザインスタジオでは、『新しい2月14日』をテーマに設定します。2月14日(バレンタインデイ)というテーマに対して、各自が新しい2月14日とはどうあるべきかを様々な側面から捉えなおし、アイデアを創出してもらいます。
アイデアの内容は、製品デザイン、サービスから一日の過ごし方まで様々なものが想定されますが、最終的には何らかの形で一般公開することを予定しています。

2013年夏 「東京タワーのリブランディング」

2013年度 夏gakki

ブランドデザインスタジオ7~「東京タワーのリブランディング」

今期のブランドデザインスタジオは、『東京タワーのリブランディング』をテーマに設定します。

東京スカイツリーが開業し、生活者が『東京タワー』に抱くイメージや期待、『東京タワー』の世の中での立ち位置や存在意義は、変わっていくものと考えられます。参加者のみなさんには、これから『東京タワー』はどうあるべきかを様々な側面から捉えなおし、現場を観察し、多様な情報を統合して分析したうえで、アイデアを創出していただきます。

アイデアの内容は、新たなサービスやキャンペーンから空間開発、周辺環境の開発など様々なものが想定されますが、最終的には何らかの形で一般公開をすることを予定しています。

2013年冬 【授業A】「新しい『劇場』をブランドデザインする」

2013年度 冬gakki

ブランドデザインスタジオ8~【授業A】「新しい『劇場』をブランドデザインする」

今回のブランドデザインスタジオでは、『新しい「劇場」をブランドデザインする』をテーマに設定します。

古来より人々の娯楽や交流の場であり、世界各地で多様な使われ方をしてきた「劇場」ですが、高度情報化が進展し様々な技術やデバイスが登場して生活者の遊び方や暮らし方が変わっていくなかで、生活者の「劇場」の使い方や抱く期待、「劇場」の可能性や存在意義は、変わっていくものと考えられます。参加者のみなさんには、これから「劇場」はどうあるべきかを様々な側面から捉えなおし、具体的な現場を観察し、多様な情報を統合して分析したうえで、アイデアを創出していただきます。

アイデアの内容は、「劇場」に関する新たなサービスや空間開発、周辺環境の開発など様々なものが想定されますが、最終的には何らかの形で一般公開をすることを予定しています。

2013年冬 【授業B】「新しい『眠気覚まし』をブランドデザインする」

2013年度 冬gakki

ブランドデザインスタジオ9~【授業B】「新しい『眠気覚まし』をブランドデザインする」

今回のブランドデザインスタジオでは、『新しい「眠気覚まし」をブランドデザインする』をテーマに設定します。

眠ってはいけないときに、眠気が襲ってくる。そんなとき人はどうすればいいのか。飲料・食品から器具・体の動かし方まで、世の中にはさまざまな「眠気覚まし」が存在しますが、この授業では既存の「眠気覚まし」より良い「眠気覚まし」の開発を目指します。参加者のみなさんには、新しい「眠気覚まし」はどうあるべきかを様々な側面から捉えなおし、多様な情報を統合して分析したうえで、アイデアを創出し、そのアイデアをプロトタイピングを重ねることで育てるという体験をしていただきます。

アイデアの内容は、「眠気覚まし」にまつわる様々なものが想定されますが、最終的には何らかの形で一般公開をすることを予定しています。

2014年夏 「未来の『新聞』をブランドデザインする」

2014年度 夏gakki

ブランドデザインスタジオ10~「未来の『新聞』をブランドデザインする」

今回のブランドデザインスタジオでは、『未来の「新聞」をブランドデザインする』をテーマに設定します。

高度情報化が進展し様々なメディアやデバイスが登場して生活者の暮らし方が変わっていくなかで、生活者の「新聞」の使い方や抱く期待、「新聞」の可能性や存在意義もまた、変わっていくものと考えられます。参加者のみなさんには、これから「新聞」がどうあるべきかを様々な側面から捉えなおし、具体的な現場を観察し、多様な情報を統合して分析したうえで、アイデアを創出していただきます。

アイデアの内容は、「新聞」に関する新たなサービスや商品開発など様々なものが想定されますが、最終的には何らかの形で一般公開をすることを予定しています。

なお、特別協力として株式会社 朝日新聞社に参加していただきます。

2014年冬 「『東京オリンピック』を市民参加でブランドデザインする」

2014年度 冬gakki

ブランドデザインスタジオ11~「『東京オリンピック』を市民参加でブランドデザインする」

今回のブランドデザインスタジオでは、『「東京オリンピック」を市民参加でブランドデザインする』をテーマに設定します。

この授業では、オリンピックはアスリートや組織委員会だけではなく、開催地や開催国に暮らす人々、世の中全体が関わり合ってできあがっていくものだ、と考えます。

2020年に開催される東京オリンピック。どんなおもてなしや応援をするか。これからスポーツや健康はどう変わっていくか。東京や日本はどんなブランドとしてオリンピックを迎えるのか。東京オリンピックを素晴らしいものにするために、私たちにはどんなことができるでしょうか。

参加者のみなさんには、「東京オリンピック」をどんなオリンピックにしたいか、様々な側面から捉えなおし、多様な情報を集め、分析・統合したうえで、アイデアを創出していただきます。リサーチやアイデアなどの授業の成果物を、授業終了後に一般に公開するプレゼンテーションイベントも予定しています。

なお、今回はNPO法人日本オリンピアンズ協会に特別協力をいただきます。オリンピアン(オリンピック出場経験者)の方々を複数お招きし、実際のオリンピック体験についてのレクチャーをいただいたり参加者と一緒にディスカッションしていただいたりといった機会を設ける予定です。

2015年S 「恋愛」のブランドを創る

2015年度 S

ブランドデザインスタジオ12~「恋愛」のブランドを創る

今回のブランドデザインスタジオでは、『「恋愛」のブランドを創る』をテーマに設定します。

「恋愛」というと皆さんはどういったことが頭に浮かぶでしょうか。

そもそも現代における所謂「恋愛」という概念自体は12世紀の南仏で発明されたものとも言われています。

恋愛とは時代や文化によって異なるものなのでしょうか、例えば機械との間、アニメや漫画、アイドルとの間には恋愛という概念は成り立つのでしょうか。

参加者のみなさんには、まず「恋愛」とは一体どういった概念なのかを、様々なリサーチや議論により多面的に捉え直してもらった上で、それらの集めた情報を分析・統合し、皆さんが考える「恋愛」概念を形にしたブランドのアイデアを創出していただきます。

最終的なアイデアは何らかの商品でもサービスでも、あるいは国民行事など、様々な可能性を検討してもらおうと思いますが、本授業における最終成果物については、授業終了後に一般公開する形でプレゼンテーションをしてもらう予定です。

授業にあたっては、その他、ゲスト講師の方々などが参加することになります。

2015年A 「渋谷土産」を創る

2015年度 A

ブランドデザインスタジオ13~「渋谷土産」を創る

今回のブランドデザインスタジオでは、『「渋谷土産」を創る』をテーマに設定します。

駒場キャンパスに通学するほとんどの皆さんは、買い物をしたり、映画を観たり、カフェで勉強をしたりと何らかの形で渋谷の街に関わっているのではないでしょうか。

渋谷駅が2027年の完成にむけて再開発されていたり、2020年のオリンピックにむけて国立競技場をはじめとした様々な施設が整備されたりと街の姿も変わりつつあるとともに、最近では日本で初めて同性パートナー条例が成立したりと、日本・東京の中でも最先端を行く街として新たな情報がどんどんと発信される街になっています。

こうした渋谷は日本人・外国人を問わず多くの人が訪れる場所となっており、例えば渋谷駅前のスクランブル交差点は世界的にも有名な観光地となっていたりする一方で、渋谷といえばコレと言えるような「お土産」が現時点では存在していません。

これからの時代にあるべき「渋谷土産」とは一体どういったものになるのでしょうか。


参加者のみなさんには、まず「渋谷」らしさとはどういったことなのか、及び「お土産」とはどういった概念・モノなのかを、様々なリサーチや議論により多面的に捉え直してもらった上で、それらの集めた情報を分析・統合し、皆さんが考える「渋谷土産」のアイデアを創出していただきます。

最終的なアイデアは何らかの商品でもサービスでも、あるいは特殊な体験など、様々な可能性を検討してもらおうと思いますが、本授業における最終成果物については、授業終了後に一般公開する形でプレゼンテーションをしてもらう予定です。

授業にあたっては、その他、ゲスト講師の方々などが参加することになります。

2016年S 「“猫”をブランドデザインする」

2016年度 S

ブランドデザインスタジオ14~「“猫”をブランドデザインする」

今回のブランドデザインスタジオでは、「“猫”をブランドデザインする」・・・猫と人のよりよい関係を築くブランドをデザインすることをテーマに設定します。

あるキャットフードメーカーによると、ウエブの全トラフィックのうち15%は“猫”関連だそうです。“猫”という動物は人間にとって特別な感情を抱かせる存在かもしれません。

「猫と人のよりよい関係を築く」とは? たとえば、「地域猫」というテーマがあります。現代の日本においては、全国のあらゆる場所で特定の飼い主がいない野良猫の姿が見受けられますが、こうした野良猫は近隣住民と様々なトラブルと引き起こすことがあり、その解決策の1つとして、「地域猫」という活動が各地で行われています。 「地域猫」とは、増えすぎてしまった野良猫が繁殖しないように去勢手術を起こった上で、地域住民の承認を得たボランティアや団体が給餌や排泄物の処理を行いながら管理を行っていくというものですが、様々な取り組みがなされているものの、際立った成果を残せているものはまだないようです。

「地域猫」の活動はあくまでも一例ですが、今回の授業においては、「猫と人」の関係における真の課題は何かを改めて調べ、考えていただいた上で、そうした課題を解決するための新しい解決アイデアを創りだしてもらおうと思います。

参加者のみなさんには、まず“猫”に関わる、様々なリサーチや議論により、このテーマを多面的に捉え直してもらった上で、それらの集めた情報を分析・統合し、皆さんが考える課題を解決するアイデアを創出していただきます。

「猫と人のより関係を築く」とはどのようなことなのか、アイデアをどの範囲で考えるべきなのかについても、皆さん自身の想いと考察をもとに、自由に考えていただければと思います。

本授業における最終成果物については、授業終了後に一般公開する形でプレゼンテーションをしてもらう予定です。

授業にあたっては、その他、ゲスト講師の方々などが参加することになります。もちろん、犬派の方も歓迎です。

2016年A 「未来の買い物をブランドデザインする」

2016年度 A

ブランドデザインスタジオ15~「未来の買い物をブランドデザインする」

今回のブランドデザインスタジオは『未来の買い物をブランドデザインする』…よりよい未来を創るための「買い物」のあり方を考え、新たなブランド(商品、サービス、ソーシャル・アクション等)をデザインすることをテーマに設定します。

コンビニエンスストア、インターネット・ショッピングの普及など、これまでの約30年で買い物のあり方は様変わりしました。今後、ドローンや人工知能などのテクノロジーの進化、少子高齢化のさらなる進展によって、買い物の形態はますます変化していくと思われます。

また2015年に国連本部で採択された「持続可能な開発目標」は、「貧困をなくそう」、「つくる責任 使う責任(持続可能な生産と消費)」といった17の目標を掲げ、2030年までに具体的に行動していこうと呼びかけています。これらの目標を実現しようとすれば、大量に生産し消費する買い物のあり方は変化を求められるでしょう。このように、技術の進歩といった外的な要因に適応するためだけでなく、よりよい未来を自らの意志で創出するためにも、「買い物」を中心とする私たちの行動を捉えなおし、そのあり方を主体的にデザインし直していくことには意義があるのではないでしょうか。

そこで今回は、買い物の歴史的な変化等の背景を踏まえつつ、これからの技術や社会の進化を考え、よりよい未来を実現していくための買い物のあり方をデザインしていただきます。皆さんには、まず「買い物」に関わるリサーチや議論により、テーマを多面的に捉え直してもらいます。その後、集めた情報を分析・統合し、皆さんが考える課題を解決する新しいアイデアを創出します。「未来の買い物をブランドデザインする」とはどのようなことか、創り出すものは商品や店の形態か、サービスか新しい技術か、どの領域についてアイデアを発想すべきか等についても、様々な可能性を自由に探求してください。

本授業における最終成果物は、授業終了後に一般公開する形でプレゼンテーションをしてもらう予定です。授業にあたってはゲスト講師の方々が参加することになります。

2017年S 「新しい朝ごはん」

2017年度 S

ブランドデザインスタジオ16~「新しい朝ごはん」

朝食は、午前から日中にかけて必要なカロリーの摂取や、活動に適した体温の維持に役立つとされます。多くの栄養学者が一日の活動を始めるためのエネルギーと栄養の大事な供給源として薦めているそうですが、厚生労働省の「平成27年国民健康・栄養調査結果の概要」によれば20代男性の12.9%・20代女性の13.5%が調査当日に朝食をとっておらず、さらに菓子・果物や錠剤等のみで済ませる人も含めると4人に1人近くが「朝食欠食」であるそうです。

よくよく世の中を見渡してみると、コンビニ等で売られる”朝専用”をうたう商品、大学の学食で提供される「100円朝食」「50円朝食」、「朝活」や「ブレックファストミーティング」で朝の時間帯を充実させる動きなど、「朝ごはん」に関しては話題にことかきません。そこで今回のブランドデザインスタジオはこの「朝ごはん」をテーマとしてとりあげます。 

参加いただく皆さんには、まず多様なリサーチや議論を通じて「朝ごはん」というテーマを多面的に捉え直してもらいます。その後、集めた情報を分析・統合し、「朝ごはん」の持つ本質的な価値や課題を探求したうえで、そこに立脚して新しいアイデアを創出していただきます。「朝ごはん」に関する新たな商品やサービス、空間やイベントなどアイデアは自由に発想していただき、「新しい朝ごはん」を世に問うていただきたいと思います。

本授業における最終成果物として、授業終了後に一般公開する形でプレゼンテーションをしていただく予定です。

2017年A 「“散歩”をブランドデザインする」

2017年度 A

ブランドデザインスタジオ17~「“散歩”をブランドデザインする」

ジャン・ジャック・ルソーは『孤独な散歩者の夢想』と題する書を著わし、イマヌエル・カントは決まった道筋を決まった時間に散歩したことで知られています。チャールズ・ディケンズは毎日午後になると3時間にもおよぶ散歩をしていたそうで、チャイコフスキーやベートーヴェンは散歩を日課とし散歩中に思いついたメロディーをノートにまとめていたといいます。ウディ・アレンは「朝マディソン・アヴェニューを散歩して仕事に行く人々や学校へ行く子供たちを眺めるだけでたくさんのアイデアがわいてきて、もっとこの街についての物語を語りたくなる」と語ったそうです。

気晴らしや気分転換のために散歩する人もいれば、ダイエットや健康のための散歩をする人もいます。街や自然と触れ合うため、同行する人との時間を楽しむため、偶然の出会いを期待して、ペットと一緒に、ゲームをプレイする一環で、…古来、人は散歩と様々なかたちで関わってきました。今回のブランドデザインスタジオはこの「散歩」をテーマとしてとりあげます。

参加いただく皆さんには、まず多様なリサーチや議論を通じて「散歩」というテーマを多面的に捉え直してもらいます。その後、集めた情報を分析・統合し、「散歩」の持つ本質的な価値や課題を探求したうえで、そこに立脚して新しいアイデアを創出していただきます。「散歩」に関する新たな商品やサービス、空間やイベントなどアイデアは自由に発想していただき、「散歩」を世に問うていただきたいと思います。

本授業における最終成果物として、授業終了後に一般公開する形でプレゼンテーションをしていただく予定です。

2018年S 「五感ブランディング入門:『手ざわり』からブランドを創る」

2018年度 S

ブランドデザインスタジオ18~「五感ブランディング入門:『手ざわり』からブランドを創る」

視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚。人は、身体中の感覚を総動員して世界と向き合っています。五感を通じてブランドらしさを把握し、設計し、創造することを「五感ブランディング」と呼びますが、今回のブランドデザインスタジオではその「五感ブランディング」をテーマとしてとりあげます。

2015年に商標法が改正され、それまで文字・図形・記号といった有形のものに限られていた特許庁に商標登録できる対象として、製品デザインやCMなどで使用される「音」「動き」「色彩」などが加わることになりました。アメリカやヨーロッパ、オーストラリアでは、これら以外にも「香り」「触感」「味」などが商標として認められるといいます。これからますます、商品やサービスなどの「ブランド」には、五感を最大限に活用して顧客と向き合うことが求められていくのではないでしょうか。

授業では、「五感」の中でも特に「触覚…手ざわり」にフォーカスをあて、参加いただく皆さんに、「手ざわり」というテーマでブランドを考え、創り出す体験をしていただきます。

まず多様なリサーチや議論を通じて「手ざわり」というテーマを多面的に捉え直してもらいます。その後、集めた情報を分析・統合し、「手ざわり」についての新たなブランドのコンセプトを導出したうえで、そこに立脚して新たな商品やサービス、空間やイベントなどのアイデアを発想していただきます。

本授業における最終成果の発表として、授業終了後に一般公開する形でプレゼンテーションをしていただく予定です。ぜひ五感をフルに活用し、新たな「手ざわり」を世に問うていただきたいと思います。

本授業における最終成果物として、授業終了後に一般公開する形でプレゼンテーションをしていただく予定です。

2018年A 「お金の未来と投資のブランドデザイン」

2018年度 A

ブランドデザインスタジオ19~「お金の未来と投資のブランドデザイン」

『人生100年時代』というキーワードが人口に膾炙するようになってきました。長寿化が進み100歳まで生きることが標準的になる時代においては、これまでとは異なる学び方や働き方、暮らし方、生き方を考えていく必要がある、と言われます。

人生100年時代においては「お金との向き合い方」も変わってくる、まかりまちがうと経済的な困窮に陥ってしまうと喧伝され、「老後破産」「下流老人」あるいは「奨学金破産」などの刺激的な言葉がメディアには踊っています。

他方、「電子マネー」「キャッシュレス化」や「フィンテック」「仮想通貨」など、お金に関わるテクノロジーが長足の進化を遂げ、「お金のかたち」や「私たちとお金との関係」を大きな変化をもたらしています。

今回のブランドデザインスタジオは、大きな変容を迎えている「お金」をテーマとして取り上げ、お金との向き合い方のひとつである「投資」に関する新しいブランドを創り出すことをゴールに置きます。 参加いただく皆さんには、まず多様なリサーチや議論を通じて「お金」「投資」というテーマを多面的に捉え直してもらいます。その後、集めた情報を分析・統合し、「お金」の未来を見据えたうえで「投資」の持つ価値や課題を探求し、そこに立脚して新しいアイデアを創出していただきます。「投資」に関する新たな商品やサービス、空間やイベントなどアイデアは自由に発想していただき、人生100年時代における「投資」を考えていただきたいと思います。 本授業における最終成果として、授業終了後に一般公開する形でプレゼンテーションをしていただく予定です。

本授業には、“人生100年時代”を見据えて、これからのお金との向き合い方や証券投資について学び、考える「100年大学 お金のこと学部」キャンペーンを展開している『日本証券業協会』と、2017年に「お金の、答え。」、2018年に「新・お金の、答え。」を特集しカルチャーという面からお金をとらえている雑誌『Brutus』とに、特別協力として企画・運営に参画していただきます。

本授業における最終成果物として、授業終了後に一般公開する形でプレゼンテーションをしていただく予定です。

2019年S 「新しい『音楽』のブランドを創る」

2019年度 S

ブランドデザインスタジオ20~「新しい『音楽』のブランドを創る」

2018年に発表された国際レコード産業連盟(IFPI)のレポートによれば、2017年の世界の音楽市場は約173億ドルとなり過去10年で最高額を記録したそうです。ストリーミング分野の売上が約66億ドルと前年比41%増の伸びを見せ、市場の約4割を占めるまでに成長。これがCDなどのパッケージの売上減をカバーしたといいます。音楽ライブの市場も伸びており、ライブイベント・プロモーションの世界最大手ライブ・ネイション社の2017年の売上は前年比24%増の103億ドル。7年連続で過去最高を更新したとのこと。

 日本でも、2018年には音楽配信分野で売上金額シェアベースでストリーミングのシェアがダウンロードのシェアをはじめて上回り、2017年のライブ・エンタテインメント市場の市場規模が過去最高を更新したとの調査結果が出るなど、さまざまな変化の兆しが表れているようです。

 今回のブランドデザインスタジオは、大きな変容を迎えている「音楽」をテーマとして取り上げ、「音楽」に関する新しいブランドを創り出すことをゴールに置きます。 参加いただく皆さんには、まず多様なリサーチや議論、あるいは実際に音楽を演奏してみる体験などを通じて「音楽」というテーマを多面的に捉え直してもらいます。その後、集めた情報を分析・統合し、テクノロジーの進化や社会の変化などの未来を見据えたうえで「音楽」の持つ価値や課題を探求し、そこに立脚して新しいアイデアを創出していただきます。「音楽」に関する新たな商品やサービス、空間やイベントなどアイデアは自由に発想していただき、新しい「音楽」を世に問うていただきたいと思います。

 本授業における最終成果物として、授業終了後に一般公開する形でプレゼンテーションをしていただく予定です。

2019年A 「SDGs × TOKYO」でブランドを創る

2019年度 A

ブランドデザインスタジオ21~「SDGs × TOKYO」でブランドを創る

今回のブランドデザインスタジオでは、『「SDGs × TOKYO」でブランドを創る』をテーマに設定します。

持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。(以上、外務省ホームページより引用。) 

国際連合広報センターによれば、SDGsとは「すべての人々にとってよりよい、より持続可能な未来を築くための青写真」です。「貧困や不平等、気候変動、環境劣化、繁栄、平和と公正など、私たちが直面するグローバルな諸課題の解決」を目指すもので、また「SDGsの目標は相互に関連して」いるといいます。

SDGsの達成について大きな力のひとつになると目されているのが、ビジネスや商業活動をSDGs達成に資する方向へとデザインしていくことです。

既に世の中では、SDGsを達成することを起点に構想された商品・サービスがいろいろと立ち上がっています。グローバル企業の中にも、SDGsを軸に自らのビジネスをリデザインする企業が現れ始めています。

今回のブランドデザインスタジオは、東京から「SDGs」に関する新しいブランドを創り出すことをゴールに置きます。 参加いただく皆さんには、まず多様なリサーチや議論を通じて「SDGs」というテーマを多面的に捉え直し、また生活者がSDGsが規定するさまざまなテーマに対してどのような考えを気持ちを抱いているのか、どのように行動し生活の中で付き合っているのかを探索していただきます。その後、集めた情報を分析・統合し、テクノロジーの進化や社会の変化などの未来を見据えたうえで、「SDGs」を実現する新しい「ブランド」を創出していただきます。「ブランド」は、新たな商品やサービスなど自由に発想していただきます。「ブランド」の力で、SDGs達成に向けた生活者や世の中の動きを生み出していく。そんな新しい提案を世に問うていただきたいと思います。

本授業における最終成果物として、授業終了後に一般公開する形でプレゼンテーションをしていただく予定です。

2020年S【開講中止】 『「海」をブランドデザインする』

2020年度 S【開講中止】

ブランドデザインスタジオ21~『「海」をブランドデザインする』

今回のブランドデザインスタジオでは、『「海」をブランドデザインする』をテーマに設定します。

経済学者・思想家のジャック・アタリは「いつの時代においても、経済、政治、軍事、社会、文化の分野で活躍するのは海と港を支配する者たちだ。ほとんどのイノベーションは、海上において、そして航海のためにつくられた」「人類史上の重要な出来事の舞台は常に海なのである」と述べています。 「海」は地表の約7割を占める広大な場であり、無数の生物が棲息し、また、水循環等により陸上の生物の生命も支える場所です。古来より漁業や交易など人間の経済活動の舞台となり、多くの神話や伝説、文学やエンターテインメント・コンテンツのテーマともなってきました。いっぽうで、台風や高潮、津波などの甚大な自然災害をもたらす存在でもあります。

現在、海について、漁業資源の破壊、ゴミの堆積、海水温と海面水位の上昇、海中酸素の減少と生物種の絶滅など、さまざまな問題が進行しています。前述のジャック・アタリは海を破壊する人類について「母親を殺せば自身も死んでしまうことがわかっていながらも、母親に少しずつ毒を盛る子」と例えて、警告を発しています。

海は、私たちの生活にとって身近な存在であり、海水浴や釣り、マリンスポーツで遊んだり海や海辺の景観を楽しんだりする方も多いでしょう。 ただし、日本全体で見ると、海水浴客は全国的に減少しており、日本生産性本部「レジャー白書」によれば、国内の海水浴客数はピークだった1985年の約3790万人から2016年には約730万人と約5分の1に減少。日本観光振興協会によると、2005年には1277あった海水浴場の数は、10年に1203、15年に1128、17年に1095と減少の一途をたどっています。日本財団が2017年に実施した意識調査では「海に親しみを感じる」と答えたのが50~60代は4割を超えたのに対し10~20代は3割弱にとどまるなど、若年層ほど海への愛着が薄れているとも指摘されています。

今回のブランドデザインスタジオは、「海」に関する新しいブランドを創り出すことをゴールに置きます。 参加いただく皆さんには、まず多様なリサーチや議論を通じて「海」というテーマを多面的に捉え直し、また生活者が「海」に対してどのような考えを気持ちを抱いているのか、どのように行動し生活の中で付き合っているのかを探索していただきます。その後、集めた情報を分析・統合し、テクノロジーの進化や社会の変化などの未来を見据えたうえで、「海」に関する新しい「ブランド」を創出していただきます。「ブランド」は、新たな商品やサービスなど自由に発想していただきます。「ブランド」の力で、海と生活者や世の中とのこれまでにない関わりを生み出していく。そんな新しい提案を世に問うていただきたいと思います。 本授業における最終成果物として、授業終了後に一般公開する形でプレゼンテーションをしていただく予定です。

【新型コロナウイルス感染拡大に伴う「東京大学×博報堂ブランドデザインスタジオ」Sセメスター開催の中止】

予定しておりました「東京大学×博報堂ブランドデザインスタジオ」は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、参加者をはじめとした関係各位の安全を考慮し、2020Sセメスター開催中止を決定致しました。

2020年A 『「ヘルシー」をブランドデザインする』

2020年度 A

ブランドデザインスタジオ21~『「ヘルシー」をブランドデザインする』

今回のブランドデザインスタジオでは、『「ヘルシー」をブランドデザインする』をテーマに設定します。

 たとえば、ヘルシーなファッション、ヘルシーなサービス、ヘルシーな状況、ヘルシーな未来、…。近年のソーシャル・ネットワーク・サービスでの投稿を見てみると、(おそらく10代~20代の若い世代の方々を中心に)「ヘルシー」という言葉が身体的な健康のことにとどまらず、心理的な状態や人間関係、社会的な状況など、さまざまな文脈で使用されている様子が見てとれます。検索キーワードとしての人気度も、この15年の間に2倍程度に増加しているようです。 (Google Trends において、検索キーワード「ヘルシー」を確認。)

 また、いま、新型コロナウイルス感染症の拡大とそれに対して生じた「自粛」や「リモート化」といった行動によって、身体的にも、精神的、社会的にも、「ヘルシー」とはどのようなことなのか、「ヘルシー」であるためには何ができるのかが問われているような気がします。「ニューノーマル」の時代によりいっそう考えられるべきテーマとして、これからますます着目されていくのではないでしょうか。

 今回のブランドデザインスタジオは、これからの生活や世界のキーワードとなるかもしれない、「ヘルシー」という言葉をテーマとして取り上げ、「ヘルシー」に関する新しいブランドを創り出すことをゴールに置きます。参加いただく皆さんにはテクノロジーの進化や社会の変化などの未来を見据え、多様なリサーチや議論を通じて、「ヘルシー」という言葉を多面的に捉え直してもらいます。その後、集めた情報を分析・統合し、未来に向けて生活者が抱える課題や期待する価値を探求し、そこに立脚して新しいアイデアを創出していただきます。「ヘルシー」に関する新たな商品やサービス、空間やイベントなど、アイデアは自由に発想してください。チームで協力し、「ヘルシー」とはどのような概念なのか、それを起点にしてどのような新しいブランドが創りうるのかを世に問うていただきたいと思います。

2021年S 『新しい「ご近所」のブランドを創る』

2021年度 S

ブランドデザインスタジオ22~『新しい「ご近所」のブランドを創る』

今回のブランドデザインスタジオでは、『新しい「ご近所」のブランドを創る』をテーマに設定します。

新型コロナウイルス感染症の流行で通学や通勤が制限され、オンライン授業やリモートワークが浸透することによって、  私たちの「移動」や「一日を過ごす場所」は大きく変わりました。 通学先・通勤先の街や都心の繁華街ではなく、自分が住む街、自分の「ご近所」で過ごす時間が増えたという人も多いのではないでしょうか。

 世界でも、ニューノーマルの時代に街のあり方、人々の生活空間のあり方がどう変わっていくのか、盛んに議論されています。たとえば、オーストラリア・メルボルン市の「20分生活圏:20-minutes neighbourhoods」構想やフランス・パリ市の「15分の街:ville du 1/4d’heure」構想。「自宅から徒歩や自転車で15分から20分の範囲で、働く場所、学校、買い物、公園、病院など、ひととおりの都市機能にアクセスできるようなまちづくり」というコンセプトが注目を集めています。また、ジャーナリストの吹田良平氏は、「都市のサイズでは知の連携進化を果たす街の実現は難しく、都市よりも二回り程小さいネイバーフッドレベルで捉えるのが適当なのではないか」として「クリエイティブ・ネイバーフッド」という考え方を提唱し、そこで街の触媒機能を加速させるテック・サービスを「NaaS(Neighborhood as a Service)」と名付けて、その可能性を探っています。

 今回のブランドデザインスタジオは、さまざまな捉えなおしが進む、「ご近所」をテーマとして取り上げ、「ご近所」に関する新しいブランドを創り出すことをゴールに置きます。 参加いただく皆さんには、テクノロジーの進化や社会の変化などの未来を見据え、多様なリサーチや議論を通じて、「ご近所」を多面的に捉え直してもらいます。その後、集めた情報を分析・統合し、未来に向けて生活者が抱える課題や期待する価値を深掘りし、そこに立脚して新しいアイデアを創出していただきます。「ご近所」に関する新たな商品やサービス、空間やイベントなど、アイデアは自由に発想してください。チームで協力し、私たちはこれから「ご近所」でどう生活するのか、何が課題であり、どんな可能性があるのかを探求してください。そして、それを起点にしてどのような新しいブランドが創りうるのかを世に問うていただきたいと思います。

本授業における最終成果物として、授業終了後に一般公開する形でプレゼンテーションをしていただく予定です。

2021年A 「『リスク』からブランドを創る」

2021年度 A

ブランドデザインスタジオ23~「『リスク』からブランドを創る」

今回のブランドデザインスタジオでは、「『リスク』からブランドを創る」をテーマに設定します。

 社会学者ウルリッヒ・ベックは、「人々の生活に豊かさをもたらす産業技術の発展と同時に、様々なリスクが生み出される社会」を、“リスク社会”と呼び、私たちが生きる現代社会の特徴として論じています。

新型コロナウイルス感染症の流行は、私たちの従来の生活様式がいかに“リスク”をはらんだものであるかをまざまざと感じる出来事になりました。たとえば毎年発生している水害、たとえば東京オリンピックの準備や運営をめぐって生じた様々な問題、たとえば突発的に個人に降りかかる煽り運転や隣人と騒音トラブル、…。私たちはさまざまな“リスク”がそこここに存在する、先の見えない不確実な世界を生きているように感じます。

 今回のブランドデザインスタジオは、探求を行うとさまざまな発見がありそうな「リスク」という概念をテーマとして取り上げ、「リスク」に関する新しいブランドを創り出すことをゴールに置きます。 参加いただく皆さんには、テクノロジーの進化や社会の変化などの未来を見据え、多様なリサーチや議論を通じて、「リスク」を多面的に捉え直してもらいます。その後、集めた情報を分析・統合し、未来に向けて生活者が抱える課題や期待する価値を深掘りし、そこに立脚して新しいアイデアを創出していただきます。「リスク」に関する新たな商品やサービス、空間やイベントなど、アイデアは自由に発想してください。チームで協力し、「リスク」とは何なのか、「リスク」と付き合いながら私たちはどのように生活や人生をつくっていくのか、「リスク」を考え対処し行動していくことにどんな可能性があるのかを探求してください。そして、それを起点にしてどのような新しいブランドが創りうるのかを世に問うていただきたいと思います。

本授業における最終成果物として、授業終了後に一般公開する形でプレゼンテーションをしていただく予定です。

2022年S 新しい「幸せ」のブランド〈探求編〉

2022年度 S

ブランドデザインスタジオ24~新しい「幸せ」のブランド〈探求編〉

みなさんにとって、「幸せ」とはなんでしょうか?

日本政府は2021年6月18日に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2021」の中で、これからの「政府の各種の基本計画等について、Well-beingに関するKPIを設定する」ことを表明しました。同日に発表された「成長戦略実行計画案」では「国民がWell-beingを実感できる社会の実現」を目指すことも述べられています。

背景には、2011年からOECDが「より良い暮らし指標(Better Life Index)」を、2012年から国連が「世界幸福度報告(World Happiness Report)」を、それぞれ調査・公表し、2019年にはニュージーランド政府が「幸福予算」と訳されるウェルビーイング重視の予算編成を行うなど、世界的な「幸せ」や「ウェルビーイング」への注目の高まりがあるとされます。

私たちにとって非常に基本的なことがらでありながら、いま、改めて様々な議論がなされている「幸せ」や「ウェルビーイング(※)」。今回のブランドデザインスタジオは、この「幸せ(Well-being)」という概念をテーマとして取り上げます。 (※Well-beingは、直訳すると「善いあり方」。幸福、福利など様々な訳語があてられ、必ずしも「幸せ」と同一ではありませんが、この授業ではこの2つの言葉を検討・分析いただきたいと思います。)

参加いただく皆さんには、多様なリサーチや議論を通じて、「幸せ」を多面的に捉え直してもらいます。東京大学の研究者やみなさんの周りにいる若者など、さまざまな方をインタビューし、集めた情報を分析・統合し、「幸せ」について社会が抱える課題や生活者が期待する価値を深掘りしていただくことを予定しています。本授業における最終成果物として、「幸せ」についての、読み手を触発するクリエイティブな分析レポートを創出していただきたいと思います。授業終了後には、一般公開する形でプレゼンテーションをしていただく予定です。

なお、今年度の「ブランドデザインスタジオ」は、Sセメスター・Aセメスター通じて、「幸せ」をテーマとする予定です。Aセメスターでは、Sセメスターで制作した分析レポートに立脚し、「幸せ」に関する具体的な商品やサービスのアイデアを創造していただくことを予定しています。2セメスター通してのご参加を推奨いたしますが、Sセメスター・Aセメスターいずれかのみのご参加も歓迎します。

「幸せ」とは、何か? 根源的であり、かつ新しい、この問いにじっくりと向き合いたい。そんなあなたの参加をお待ちしています。

2022年A 新しい「幸せ」のブランド〈創造編〉

2022年度 A

ブランドデザインスタジオ25~新しい「幸せ」のブランド〈創造編〉

みなさんにとって、「幸せ」とはなんでしょうか? 日本政府は、2021年に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2021」の中で、これからの「政府の各種の基本計画等について、Well-beingに関するKPIを設定する」ことを表明しています。同時に発表された「成長戦略実行計画案」では「国民がWell-beingを実感できる社会の実現」を目指すことも述べられています。背景には、2011年からOECDが「より良い暮らし指標(Better Life Index)」を、2012年から国連が「世界幸福度報告(World Happiness Report)」を、調査・公表し、2019年にはニュージーランド政府が「幸福予算」と訳されるウェルビーイング重視の予算編成を行うなど、世界的な「幸せ」や「ウェルビーイング」への注目の高まりがあるとされます。

私たちにとって非常に基本的なことがらでありながら、いま、改めて様々な議論がなされている「幸せ」。今回のブランドデザインスタジオは、この「幸せ」という概念をテーマとして取り上げます。

 参加いただく皆さんには、「幸せ」を多面的に捉え直し、「幸せ」に関する課題解決や価値創造をもたらすブランド(商品やサービス)を発想し、アイデアをかたちにして世に伝えることに挑戦いただきます。 

今回の授業では、特に「手を動かす」ことを重視します。頭の中でアイデアを考えるだけではなく、ユーザーの体験を描くスケッチや様々なモノでかたちにしてみるラフ・プロトタイピングなどの手法を活用して、チームメイトと手を動かしながらアイデアを作り込んでいくことを体験いただきたいと思います。

そして、本授業のアウトプットは、東京大学教養学部教養教育高度化機構と株式会社博報堂が共催し実施している、大学生のためのブランドデザインコンテスト「BranCo!」(https://branco.h-branddesign.com/)にエントリーしていただくことを予定しています。みなさんのアイデアをオープンなコンペティションに応募することで、外部からのフィードバックを得ることを想定します。

なお、今年度のブランドデザインスタジオは、Sセメスター・Aセメスター通じて、「幸せ」をテーマとしています。 Sセメスターでは、多様な有識者や生活者への「幸せ」に関するリサーチを実施しており、 AセメスターはSセメスターの調査・分析のインプットに立脚しながら、 「幸せ」に関する具体的な商品やサービスのアイデアを創造することにフォーカスしていきます。もちろん、Aセメスターからのご参加も歓迎します。

「幸せ」とは、何か? 根源的であり、かつ新しい、この問いにじっくりと向き合いたい。手を動かして、アイデアをかたちにしたい。そんなあなたの参加をお待ちしています。

2023年S 新しい「遊び」のブランド

2023年度 S

ブランドデザインスタジオ26~新しい「遊び」のブランド

みなさんはふだんどんな遊びを楽しんでいるでしょう。誰とどこでどんなふうに遊んでいるでしょうか。あなたのお気に入りの遊びはなんですか。

平安時代末期に編まれた『梁塵秘抄』に「遊びをせんとや生れけむ 戯れせんとや生れけん 遊ぶ子供の声きけば 我が身さえこそ動がるれ」と歌われるように、「遊び」は人間の本質に関わるものとして、古来より様々に語られ、議論が展開されてきたテーマです。

ドイツの詩人・劇作家で歴史家・思想家でもあったフリードリヒ・フォン・シラーは「人間は文字通り人間であるときだけ遊んでいるのであって、遊んでいるところでだけ真の人間なのだ」と書き、オランダの歴史家ヨハン・ホイジンガは「人間の文化は遊びにおいて、遊びとして、成立し、発展した」と述べて、「ホモ・ルーデンス」(遊ぶ人)という言葉で人間を規定しました。近年では、デジタルゲームが社会的に注目を浴び、ゲーム・スタディーズのような新たな研究領域が盛り上がりをみせる中で、古典とされるホイジンガやロジェ・カイヨワの議論が再検討されるだけでなく、ホイジンガ以前および以後の哲学における遊びやゲームへの言及もあらためて注目されるようになってきています

 また、遊びがビジネス・働き方や問題解決などの社会活動に与えるインパクトにも関心が集まり、「ゲーミフィケーション」や「Playbour」といった言葉も生まれています。たとえば、発達心理学者のピーター・グレイは「学び、問題解決、創造性は、遊び心を妨げることによって悪化し、遊び心を促進することによって改善する」として、学びやパフォーマンスに遊びがもたらす影響の研究成果をまとめています。ゲーム・デザイナーのエリック・ジマーマンは、直線的で非インタラクティブな「映像」が圧倒的な文化形態だった20世紀に代わって、システム的でユーザーの参加とカスタマイズを可能にする「ゲーム」が今世紀の文化の基軸になると述べて、21世紀は「ルーディックな世紀(遊びの世紀)」となると宣言するマニフェストを打ち出しています。

たちにとって非常に身近で、お馴染みのことでありながら、いま、あらためて様々な議論がなされている「遊び」。今回のブランドデザインスタジオは、この「遊び」という概念をテーマとして取り上げます。

参加いただく皆さんには、「遊び」を多面的に捉え直し、「遊び」に関する課題解決や価値創造をもたらすブランド(商品やサービス)を発想し、アイデアをかたちにして世に伝えることに挑戦いただきます。

本授業のアウトプットは、東京大学教養学部教養教育高度化機構と株式会社博報堂が共催し実施している、大学生のためのブランドデザインコンテスト「BranCo!」( https://branco.h-branddesign.com/ )にエントリーしていただくことを予定しています。みなさんのアイデアをオープンなコンペティションに応募することで、外部からのフィードバックを得ることを想定します。

授業自体はSセメスターで完了しますが、上記コンテストのエントリーは11月が予定されており、みなさんの提案がプレ審査、一次審査を勝ち残った場合、2024年2月に予定されている二次審査・決勝プレゼンでプレゼンテーションを行っていただく可能性があります。そのため、本授業にご参加いただく方は、本授業で結成するチームメンバーと最長で来年の2月まで活動を行う可能性があることを想定してご参加ください。

詳しくは4月6日(木)17:30-20:30に開催されるガイダンス兼体験ワークショップで説明します。(Aセメスター以降に留学を控えている等、個別の相談には応じます。)

「遊び」とは、何か? 私たちにとって根源的であり、かつ新しい、この問いにじっくりと向き合いたい。チームの仲間と、アイデアをかたちにしたい。そんなあなたの参加をお待ちしています。

2023年A 「東大教養学部」をブランドデザインする

2023年度 A

ブランドデザインスタジオ27~「東大教養学部」をブランドデザインする

今学期は『「東大教養学部」をブランドデザインする』をテーマにします。東大で学ぶみなさんが少なくとも一度は所属し、学びの場としてきた「東大教養学部」。あらためて、「東大教養学部」の社会にとっての価値とは、人々にとっての価値、あなたにとっての価値とはなんでしょうか。「東大教養学部」ならではの個性や魅力とはなんでしょう。それをさらに広げ、高め、深めていくには、どんなアクションが考えられるでしょう。

参加いただく皆さんには、「東大教養学部」を多面的に捉え直し、さまざまなかたちでのリサーチを実施し、「東大教養学部」のブランド・コンセプトを導出し、それを具体的に世の中に届け広げるためのアイデアを発想することに挑戦いただきます。その過程で、「教養」とはなにか、「教養」を学ぶということはどのようなことで、これからの社会を生きる私たちにとってどのような意味や価値があることなのかを探求いただくことにも、取り組んでいただくことになると思います。

さらに、今回はアウトプットとして、「あなたが東京大学教養学部長だったら、令和6年度の東京大学学部入学式の式辞で、何を語るか」を考えていただくことにもチャレンジいただきたいと思います。3ヵ月間のチームでの探求の成果をどう言葉にするか。自分たちの考えや想いをどのように人に伝えるか。ほんとうに大切なことはなにか。ブランディングやコミュニケーションの本質に向き合うトレーニングとなるはずです。

この授業の最終プレゼンテーションの場として、ゲストの講評者、そして真船文隆教養学部長に、みなさんから直接提案をしていただく場を予定しています。すばらしい洞察やアイデアは、実際の東大教養学部のアクションに活用されるかもしれません。

「東大教養学部」とは、「教養」とは、なにか? 私たちにとって身近であり、かつ実はとても深い、この問いにじっくりと向き合いたい。チームの仲間と、アイデアをかたちにしたい。そんなあなたの参加をお待ちしています。

詳しくは10月5日(木)17:30-20:30に開催されるガイダンス兼体験ワークショップで説明しますので、ご関心を持っていただけた方はぜひご参加ください。

修了生のコメント

いろんな情報処理や思考方法を学べた。今まであまり考えたことのないものだったので、最後まで新鮮な気持ちで授業に臨めました。
生活する中で、常に何か発見をしようという態度をとるようになりました。
自分はこうしたい、とこれだけ強く主張したのははじめてでした。
刺激的な人達と出会えたことは一番の学びになりました。
授業で口論と涙があるとは思わなかった。
授業外の空いている時間はほとんどゼミに費やしたことは思い出深い。

ギャラリー

連携企画

ブランドデザインスタジオは、全国の大学生・大学院生を対象としたブランドデザインコンテスト「BranCo!」を共催しています。

<イベントの詳細情報>
https://branco.h-branddesign.com/
Twitter:https://twitter.com/branco_info
Facebook:https://www.facebook.com/BranCo-295114817363757/

<テーマ>
東大教養学部×博報堂 リベラルアーツによるイノベーション(LIVe)セミナー
2023年12月4日(月) 17:30~19:00


<紹介文>
【東京大学教養学部×博報堂】リベラルアーツとイノベーション ~「動的教養」を育み、ビジネスを動かす ~


本セミナーでは、東京大学総合文化研究科・教養学部から真船文隆学部長、精神分析を中心としたヨーロッパ思想史を研究する原和之教授、株式会社博報堂でブランディング/イノベーション創出を担う部門のリーダーを務める宮澤正憲執行役員、ポーラ・オルビスグループのリサーチセンターに所属する研究員・近藤千尋氏、若者世代の支持を集める歌人・上坂あゆ美氏など、アカデミア、ビジネス、カルチャーなど多様な視点から、「リベラルアーツとイノベーション」の可能性を議論していきます。


「リベラルアーツ」「教養」に関心のある方、ビジネスにおけるイノベーション創造や価値創造に取り組まれている方、さまざまな方のご参加をお待ちしています!


<イベントの詳細情報>
https://live-124.jimdosite.com/

コーディネーター

コーディネーター

教養教育高度化機構

  • 真船 文隆(総合文化研究科) / 山上 揚平(教養教育高度化機構)

プログラムデザイン

博報堂ブランド・イノベーションデザイン

  • 共創型のプロジェクト運営をベースに、ブランド戦略の立案から、CI、VI、新事業戦略、商品開発、組織開発までブランディングに関わるアウトプットの開発・制作をワンストップで実行するブランディング専門チームです。
    年間300件以上の共創型プロジェクト運営を通じて蓄積した様々なノウハウを持っています。

問い合わせ先

東京大学教養学部・大学院総合文化研究科附属教養教育高度化機構社会連携部門